FuRyuのF:NEXラインから多くのフィギュアが発売されていますが、今回が意外にも私にとって初めてのFuRyu製スケールフィギュアの予約購入となりました。FuRyuはもともとプライズフィギュアを手掛けていた会社で、そこそこ良質なプライズを作るメーカーとして知られていました。スケールフィギュア市場に参入してからは品質に関する問題も耳にしましたが、ついに一つ購入を決めました。
アニメ『彼女、お借りします』は2020年夏アニメとして放送され、大ヒットしました。まるで『ニセコイ』のようなヒロイン戦争を思い出させる作品です。今回開封するのは、メインヒロインである水原千鶴のフィギュアです。
衣装はもっと良くできたはず
このフィギュアは1/7スケールで全高24cm。千鶴の初めてのスケールフィギュアです。彼女は原作やアニメでさまざまな衣装を着ているのに、なぜFuRyuがこのカジュアルな服装を選んだのか疑問に思っていました。調べてみると、これは実際に漫画第1巻の表紙イラストで着ている衣装でした。
美しいフィギュアであることに間違いはありませんが、もっと良くできたのではと感じます。千鶴のファッションセンスは漫画でも一つの魅力であり、FuRyuはそこを活かしきれなかったと思います。漫画には彼女のコーディネートを解説するコーナーすらあるのですから。
予約受付当時、他に千鶴のスケールフィギュアは発表されておらず、存在したのはプライズのみ。逃したくなかった私は思い切って予約しました。この記事執筆時点では、ユニオンクリエイティブから6月発売予定のチャイナドレス版が一つ発表されているのみです。そちらも失敗しないことを願うばかりです。
プロトタイプへの不満
多くのファンは最初の試作品の顔に不満を持ち、予約を見送った結果、後悔した人もいました。幸いにも私は予約しており、その後顔の造形は改善されました。下の比較を見れば違いは一目瞭然です。
現在も予約価格で入手可能です。ただし、シリーズの人気とスケールフィギュア不足の影響で価格が高騰する可能性があるため、早めの確保をおすすめします。
開封
このフィギュアの箱はプラスチック製です。最近、このタイプの箱を採用するメーカーが増えていますが、正直好きではありません。開けにくいし、縁が鋭いのです。しかし透明度が高いため、未開封でもフィギュアを眺められる点は利点でしょう。
世界的にプラスチック削減が進む中で、フィギュア業界が逆にプラスチックに傾倒しているのは皮肉です。コストが安い分、メーカーの利益が増えるということでしょう。
次にブリスターから取り出します。今のところ良い感じです。台座はブリスターの裏に固定されており、残念ながらただのシンプルな白い台座です。
フィギュアを台座にセットして、ようやく全体像が見られます。なんて美しいんでしょう。
細部のチェック
塗装は全体的に良好。造形も悪くはありませんが、いくつかの欠点はすぐに目につきます。
まず目線が行くのは顔と、差し出した手。中指にはリングをしています。私が持っているフィギュアで指輪をしているのはウェディングバージョンくらいなので、意外でした。プロトタイプの写真ではリングはほとんど見えなかったため、驚きです。
ただし私の個体では中指に黒っぽい汚れがありました。リングを装着する際に擦れて塗料が移ったのかもしれません。拭いても取れませんでした。
顔はとても良い仕上がりで、改良してくれたことに満足しています。髪も綺麗に仕上げられています。ブラウスの色合いは好みではありませんが、漫画表紙に忠実である以上仕方ないでしょう。
デニムスカートはかなり精巧に作られており、グッスマの川本あかり1/7フィギュアのセーターを思い出させます。
視線を少し上げると、ブラウスに余分な突起があるのを発見しました。本来カットされるべき不要な樹脂片です。色は気に入りませんが、花柄の細かい塗装には感心します。
バッグも良い出来で、ストラップの造形は若干不揃いですが、よく見ないと気にならない程度です。
サンダルもお洒落に仕上がっていますが、近くで見ると塗装の粗が目立ちます。
フィギュアを回転させると、接着剤のはみ出しを発見しショックを受けました。組み立て担当が接着剤を塗りすぎた結果です。青いネイルは素敵なアクセントなのに残念です。
後ろ姿では、編み込みの髪と赤いグラデーションが見えます。赤が少し強すぎる気もします。髪の毛の先端を別色で塗るのは最近の日本の流行でしょうか。
そして背後から見るスレンダーな脚。比率がやや不自然で細すぎるかもしれませんが、肌の塗装は綺麗です。
以上が水原千鶴1/7スケールフィギュアのレビューでした。
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